アパートの鉄階段です。アパートの築年数は、30年ほどになります。
その後何度か塗装をしたものの、錆びて強度が低下してしまいました。
特に踏み板に乗ると、やんわり沈む感覚でしたので、いつ折れるかわからない状態。
大家さんが昇降を禁止した張り紙をしていました。
錆びの進行は激しく、踊り場の床下の上げ裏から、梁やCチャンネルまで錆び、手で触れるとボロボロと崩れ落ちる状態です。
ササラ部分の錆びです。穴が開く寸前ですが、研磨すれば穴が開いてしまう状態です。
踏み板は中央から折れ曲がりかけてます。
さらにモルタルのクラック(ひび)から雨水が浸入して、鉄部を腐食させているようです。
溶接しても強度が保たれていないため、弱くなっている部分や錆びている部分は、ディスクサンダーで削り落としていきます。
踏み板が折れ曲がっているため、万力とジャッキを使いながら矯正し、溶接にて補強していきます。
L型のアングル材で、踏み板の下までまわりこんで溶接補強します。
溶接したところです。
もうひとつ階段がありますが、その階段の溶接部はほとんど腐食して鉄が薄くなっていたため、ササラ部分からの溶接は困難でした。
大家さんと、よく打ち合わせをした挙句、強度がある踏み板の上下を利用して、鉄材で溶接補強しました。
さび止め塗装をして完了です。
ご希望によって、シリコン塗料などの性能のよい塗料での塗装も可能です。
階段を上り下りしても、以前のように沈む感覚がなくなり、
ガッチリ階段を上ることができるようになりました。
